第 10-1 章: 正/負帰還オペアンプ
おすすめ記事 : 【回路理論】第5章【コンデンサ、インダクタ】(https://jb243.github.io/pages/10013)。 【回路理論】第10章【オペアンプ】(https://jb243.github.io/pages/10005)
1.フローティングコンデンサの意味
⑴ 任意の2つの金属を回路内で接続すると、[コンデンサ]と同様の機能を果たします(https://jb243.github.io/pages/10013)。
⑵ オペアンプの内部には、仮想コンデンサを作成する無数のトランジスタがあります。
⑶ これらは浮遊コンデンサと呼ばれます。浮遊しているように見えるコンデンサなので、この名前が付けられています。
⑷ この浮遊コンデンサの容量を浮遊容量といいます。
2.オペアンプのフィードバック方向
⑴ 否定的なフィードバック (良い)
図 1. 負帰還オペアンプ
⑵ 肯定的なフィードバック ( 悪い )
図 2. 正帰還オペアンプ
⑶ 正帰還オペアンプの問題点
図 3. 正帰還オペアンプの問題
①上図の説明
○ 基本的にはオペアンプの等価回路を表します。
○ 静電容量 C の仮想コンデンサは青色で表されます。
○ オペアンプの出力は依存電圧源として表示されます。
② 負帰還オペアンプ: ケース 1 に相当
○ 理想的なオペアンプ: vo = A(v2 - v1)
○ 実際のオペアンプ: vo = A(v2 - v1)
③ 正帰還オペアンプ: ケース 2 に相当
○ 理想的なオペアンプ: vo = A(v2 - v1)
○ 実際のオペアンプ: vo = v+ または v- (オペアンプの電源電圧)
3.テブナンの等価回路で理解する
⑴ テブナン等価回路の存在
図 4. テブナン等価回路の存在
① 仮定:Ri = ∞、Ro = 0、A < ∞
②定式化:青色で示したスーパーノードにKCL(キルヒホッフの流れの法則)を適用します。
⑵ テブナン等価回路の解釈
図 5. テブナン等価回路の解釈
①配合
② 負帰還オペアンプ: 回路設計 ここで、A > 0
○ すべて A、vth、Rth は正です。
○ Qは一定値(安定)に収束します。
③ 正帰還オペアンプ: 回路設計 ここで A < 0
○ 一部 A では、vth と Rth が負になります。
○ Q 発散: 出力電圧がオペアンプが到達可能な最大電圧、つまり電源電圧に達します。
④ 結論: 理想的なオペアンプとは異なり、実際のオペアンプには仮想コンデンサが導入されており、フィードバックの方向に基づいて異なる結果が生じます。
入力: 2016.01.12 00:40
修正: 2020.09.13 23:54